災害は「キャンプの延長線上」にある。だから、キャンプギアが最強の防災グッズになる
2024年の能登半島地震、2025年の南海トラフ注意報…。
「いつ来てもおかしくない」と言われ続ける大災害。特に赤ちゃんのいるご家庭では、「停電・断水になったら、ミルクはどうすればいいの?」という不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
私自身、キャンプ歴10年+防災士の資格を持つ2児のパパとして、「普段使っているキャンプギアが、そのまま最強の防災グッズになる」ことを身をもって実感しています。
この記事では、普段はキャンプや車中泊で活躍し、いざというときは災害時のミルク作りにも使える「2way最小構成セット」をご紹介します。
【この記事の結論】停電・断水時のミルク作り最小構成
- ポータブル電源(定格出力がケトルの消費電力を上回るもの)
- 電気ケトル(70℃以上のお湯を確保できるもの)
- 備蓄水(軟水のミネラルウォーター)
この3点があれば、火を使わず・安全に・テント内や車内でも赤ちゃんのミルクを作ることができます。
なぜポータブル電源×電気ケトルが最強なのか?
カセットコンロとの比較
災害時のお湯確保といえば「カセットコンロ」を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、赤ちゃんのミルク作りという目的に限れば、ポータブル電源+電気ケトルの組み合わせには圧倒的なメリットがあります。
| 比較項目 | カセットコンロ | ポタ電+電気ケトル |
|---|---|---|
| 火を使う | 〇(火災・一酸化炭素中毒リスク) | ×(電気のみで安全) |
| テント内・車内で使用 | △(換気必須・危険) | ◎(問題なし) |
| 夜中のミルク作り | △(火の管理が必要) | ◎(ボタン一つで安心) |
| 燃料切れの心配 | △(ガス缶の備蓄が必要) | ◎(ソーラー充電も可能) |
| 普段のキャンプでの使いやすさ | 〇 | ◎(スマホ充電・扇風機など多用途) |
特に夜中の授乳で、寝ぼけ眼で火を扱うのは本当に危険。電気ケトルなら、ボタンを押すだけでお湯が沸き、自動で電源が切れるので安心です。

【失敗しない選び方】出力W(ワット)数の落とし穴
最も重要なのは「定格出力」と「消費電力」の関係
ここで多くの方が見落としがちなポイントがあります。
【超重要】電気ケトルの消費電力は意外と高い!
一般的な電気ケトルの消費電力は800〜1,300W。ポータブル電源の「定格出力」がこの数値を上回っていないと、そもそもケトルが動きません。
例えば、こんな失敗談をよく聞きます:
「5万円のポータブル電源を買ったのに、家にあった1,200Wのケトルが動かなかった…」
これは、ポータブル電源の定格出力(例:600W)が、ケトルの消費電力(1,200W)を下回っていたことが原因です。
解決策:2つのアプローチ
【アプローチ①】高出力ポータブル電源を選ぶ
定格出力1,500W以上のポータブル電源なら、1,300Wクラスの高性能ケトルも余裕で動かせます。自宅の防災用としても、キャンプで家族分の調理をするにも安心のスペックです。
【アプローチ②】低消費電力ケトルを選ぶ(ミニマム派におすすめ)
逆転の発想で、300〜600Wの低消費電力ケトルを選べば、コンパクトで軽量なポータブル電源でも問題なく使えます。荷物を減らしたいソロキャンパーや、バックパックで移動する方にはこちらがおすすめ。
| 組み合わせパターン | ポタ電の定格出力 | ケトルの消費電力 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 高出力セット | 1,500W以上 | 1,300W | ファミリーキャンプ、自宅防災メイン |
| ミニマムセット | 300〜600W | 300W | ソロキャンプ、車中泊、軽量重視 |
| バランスセット | 1,000〜1,500W | 600〜1,000W | 汎用性重視、2〜3人キャンプ |
キャンプ&防災に!おすすめ2wayセット 3選
ここからは、私が実際にキャンプや防災用として使用・検証した中から、赤ちゃんのミルク作りに最適な組み合わせを3パターンご紹介します。
【セット①】最強の時短・高機能セット
象印 STAN. 電動ポット CP-CA12 × EcoFlow DELTA 2
こんな人におすすめ:ファミリーキャンプ派、自宅での防災メイン、「高機能で確実」を求める方
【電気ケトル】象印 STAN. 電動ポット CP-CA12
- 容量:1.2L
- 消費電力:1,300W
- 重量:約2.0kg
- 最大の特徴:「70℃保温」機能でミルク作りに最適!
このケトルの最大の魅力は、一度沸騰させたお湯を70℃で保温できること。WHOガイドラインでは「調乳は70℃以上のお湯で」と定められていますが、まさにその温度をキープしてくれます。
【ミルク作りで70℃が重要な理由】
粉ミルクには「サカザキ菌」「サルモネラ菌」が混入している可能性があります。これらの菌を殺菌するためには、必ず70℃以上のお湯で調乳する必要があります。象印 STAN.なら、この温度を自動でキープしてくれるので、夜中の授乳でも「お湯の温度、大丈夫かな…」という心配が不要です。
【ポータブル電源】EcoFlow DELTA 2
- 容量:1,024Wh
- 定格出力:1,500W(X-Boost使用時:最大1,900W)
- 重量:約12kg
- 充電時間:AC充電で80%まで約50分
1,300WのSTAN.を余裕で動かせる高出力モデル。さらに「X-Boost」機能により、定格出力を超える機器も動作可能(パワーを抑えて稼働)。自宅の冷蔵庫や扇風機なども同時に使えるので、停電時の総合的な備えとしても頼りになります。
EcoFlowの爆速充電技術により、たった50分で80%まで充電できるのも大きな魅力。「充電し忘れた!」という緊急時でも、短時間でリカバリーできます。
【セット②】持ち運び重視のミニマムセット
Focustar ポータブル電気ケトル(300W) × Jackery 300 Plus
こんな人におすすめ:ソロキャンプ派、車中泊メイン、バックパックで移動する方、軽量コンパクト重視
【電気ケトル】Focustar ポータブル電気ケトル
- 容量:350〜500ml
- 消費電力:300W
- 重量:約700g
- 最大の特徴:タンブラーサイズでリュックにも入る!
500mlペットボトルとほぼ同サイズのコンパクト設計。300Wの低消費電力なので、小型ポータブル電源でも問題なく使えます。350mlの水なら約5〜8分で沸騰するので、1回分のミルク用お湯には十分。
【注意点】低消費電力の分、沸騰までに時間がかかります。赤ちゃんが泣いてから沸かすと間に合わないので、授乳時間の少し前に沸かしておくのがコツです。
【ポータブル電源】Jackery 300 Plus
- 容量:288Wh
- 定格出力:300W(瞬間最大600W)
- 重量:約3.75kg
- 充電時間:AC充電で約2時間
リン酸鉄リチウムイオン電池採用で、約3,000回の充放電サイクル(10年以上使用可能)。わずか3.75kgという軽さは、キャンプ道具の中に入れても負担になりません。
300Wのケトルとの相性は抜群で、満水500mlを約10回以上沸かすことができます。1泊2日の車中泊なら十分な容量です。
【セット③】バランス重視の定番セット
タイガー 蒸気レス電気ケトル わく子 PCK-A081 × Jackery 1000 Plus
こんな人におすすめ:2〜3人ファミリー、安全性を最重視、長期キャンプや連泊
【電気ケトル】タイガー 蒸気レス電気ケトル わく子 PCK-A081
- 容量:0.8L
- 消費電力:1,300W
- 重量:約1.0kg
- 最大の特徴:蒸気レス+転倒お湯もれ防止の6重安全構造
タイガー独自の「蒸気キャッチャー構造」により、沸騰しても蒸気が外に出ない画期的なケトル。テント内や車内など、狭い空間での使用でも蒸気によるやけどの心配がありません。
さらに「転倒お湯もれ防止構造」「二重構造(本体が熱くならない)」など、赤ちゃんがいる家庭にうれしい安全機能が満載。キッズデザイン賞も受賞しています。
カップ1杯分(140ml)がわずか約45秒で沸く「業界最速スピード沸とう」も魅力。夜中のミルク作りで「早く沸いて…!」という切実な願いに応えてくれます。
【ポータブル電源】Jackery 1000 Plus
- 容量:1,264Wh
- 定格出力:2,000W
- 重量:約14.5kg
- 特徴:拡張バッテリー対応で最大5,000Whまで増設可能
1,300Wのケトルも余裕で動かせる2,000W出力。リン酸鉄リチウムイオン電池で約4,000回の充放電サイクル(毎日使っても10年以上)という長寿命も魅力です。
連泊キャンプや長期停電に備えて、拡張バッテリーで容量を増やせるのもJackery 1000 Plusの強み。家族が増えても、ライフスタイルの変化に合わせて拡張できます。
⭐️【ポタ電の出力×ケトルの消費電力】相性早見表
【挿入図解指示】以下の情報を視覚的にわかりやすい表・図で表現してください。
| ポータブル電源 | 電気ケトル(消費電力別) | |||
|---|---|---|---|---|
| 300W (Focustar等) | 600W (象印CK-CH等) | 1,000W | 1,300W (STAN./わく子) | |
| Jackery 300 Plus 定格300W | ◎ OK | × NG | × NG | × NG |
| Anker Solix C300 定格300W | ◎ OK | × NG | × NG | × NG |
| EcoFlow RIVER 2 定格300W | ◎ OK | △ X-Boost | △ X-Boost | × NG |
| Jackery 1000 Plus 定格2,000W | ◎ OK | ◎ OK | ◎ OK | ◎ OK |
| EcoFlow DELTA 2 定格1,500W | ◎ OK | ◎ OK | ◎ OK | ◎ OK |
※「X-Boost」はEcoFlow独自の定電圧機能。定格出力を超える機器もパワーを抑えて動作可能(ただし本来の性能は発揮できません)
断水時の調乳テクニックと注意点
備蓄水の選び方:「軟水」を選ぶべき理由
停電と同時に断水することも珍しくありません。その場合、備蓄していたミネラルウォーターでミルクを作ることになりますが、どんな水でもいいわけではありません。
【重要】赤ちゃんのミルクには「軟水」を使うこと!
硬水に含まれるミネラル(カルシウム・マグネシウム)は、赤ちゃんの未発達な腎臓に負担をかける可能性があります。必ず硬度100mg/L以下の軟水を選びましょう。
⭐️【軟水・硬水の見分け方】ラベルチェックのポイント
【挿入図解指示】ペットボトルの栄養成分表示ラベルの拡大図。「硬度」の数値部分を赤丸で囲み、以下の基準を図示。
| 分類 | 硬度 | 代表的な銘柄 | 赤ちゃんのミルク |
|---|---|---|---|
| 軟水 | 0〜100mg/L | いろはす(27)、南アルプスの天然水(30)、クリスタルガイザー(38) | ◎ OK |
| 中硬水 | 101〜300mg/L | エビアン(304) | △ 避けたほうが無難 |
| 硬水 | 301mg/L以上 | コントレックス(1,468) | × NG |
備蓄のおすすめ:「赤ちゃんの純水」「ピジョン 調乳用純水」など、調乳専用の水もあります。普通のミネラルウォーターと一緒に備蓄しておくと安心です。
調乳の正しい手順(災害時・キャンプ時共通)
- 手を清潔にする(ウェットティッシュやアルコール消毒液を備蓄)
- 哺乳瓶・乳首を消毒する(使い捨て哺乳瓶も備蓄しておくと便利)
- 70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かす(サカザキ菌・サルモネラ菌殺菌のため)
- 人肌(約40℃)まで冷ます
お湯の冷まし方(災害時・キャンプ時)
- 流水で冷ます:水道が使える場合、哺乳瓶を流水に当てて冷ます
- 氷水で冷ます:断水時は、クーラーボックスの氷水や保冷剤を活用。哺乳瓶を直接つけるか、ジップロックに入れてから冷やす
- 湯冷ましを加える:一度沸騰させて冷ました「湯冷まし」を、調乳したミルクに加えて温度調整
【キャンプでの冷却テクニック】
キャンプ用のクーラーボックスがあれば、そこに保冷剤や氷を入れておけば「即席の冷却装置」に。2Lペットボトルを凍らせて持っていくと、保冷剤代わりになりつつ、溶けた水はミルク用の「軟水」としても使えます(事前に銘柄を確認!)。
まとめ:普段のキャンプで「ポタ電ミルク」を練習しておこう
災害はいつ起こるかわかりません。だからこそ、普段から使い慣れている道具を、そのまま防災グッズとして活用する「2way備え」が最強なのです。
最後に伝えたい3つのこと
① キャンプで一度「練習」しておく
いきなり災害時に使おうとしても、「充電が切れてた」「ケトルが動かない」などのトラブルが起きがち。普段のキャンプや車中泊で、実際にポータブル電源とケトルでミルクを作る「予行演習」をしておくことを強くおすすめします。
② 「2way」で備えれば、結果的に節約になる
「防災専用」の道具を買い揃えると、使わないまま劣化してしまうことも。でも、普段のキャンプや車中泊で使いながら備えておけば、無駄なく・楽しみながら・確実に災害に備えることができます。
③ 赤ちゃんのために「70℃以上」を忘れずに
粉ミルクは、必ず70℃以上のお湯で調乳してください。これはサカザキ菌・サルモネラ菌を殺菌するために、世界保健機関(WHO)も推奨しているルールです。象印 STAN.の「70℃保温機能」や、沸騰したお湯を使うことを徹底しましょう。
今回ご紹介した製品まとめ
| セット | ポータブル電源 | 電気ケトル | 合計重量(目安) |
|---|---|---|---|
| ①高機能セット | EcoFlow DELTA 2 | 象印 STAN. CP-CA12 | 約14kg |
| ②ミニマムセット | Jackery 300 Plus | Focustar 電気ケトル 300W | 約4.5kg |
| ③バランスセット | Jackery 1000 Plus | タイガー わく子 PCK-A081 | 約15.5kg |
あなたのライフスタイルに合った「2way最小構成」を見つけて、
キャンプも防災も、もっと安心・快適に過ごしましょう!



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