
「防災用にキャンプギアを揃えているから、いざという時も安心!」
そう思っているキャンパーさん、ちょっと待ってください。確かにキャンプで培った知識や道具は、災害時に大きな力を発揮します。でも、キャンプ場と避難所では「正解」が180度違うことがあるんです。
その代表例が「ランタン」。キャンプ場で頼りになる明るいランタンが、避難所では周囲の人を苦しめる「凶器」になってしまうことも…。
この記事では、15年以上のアウトドア経験から学んだ「避難所で本当に役立つランタンの選び方と使い方」をお伝えします。お互い様の精神で、いざという時に周囲から感謝されるキャンパーを目指しましょう。
なぜ「明るすぎるランタン」が避難所でNGなのか
1000ルーメンは避難所では「暴力」になる

キャンプ場でメインランタンとして活躍する1000ルーメン級のLEDランタン。広いサイトを煌々と照らしてくれる頼もしい存在ですよね。
しかし、避難所の現実を想像してみてください。
- 体育館や公民館の床に、見知らぬ人たちがぎゅうぎゅう詰め
- 隣の人との距離はわずか1〜2メートル
- プライベート空間はほぼゼロ
- 消灯時間後も、授乳や介護で起きている人がいる
この状況で1000ルーメンのランタンを点けたら…もはや「光の暴力」です。
実際の避難所では、「隣の人のスマホの明かりが眩しくて眠れなかった」という声も多く聞かれます。スマホの画面でさえストレスになる環境で、キャンプ用の高輝度ランタンを点けることがどれほど迷惑か、想像に難くないですよね。
睡眠を奪う「白色光」の問題
明るさだけでなく、光の「色」も大きな問題です。
多くのLEDランタンが採用している「昼白色」や「昼光色」の白い光は、脳を覚醒させる作用があります。これは太陽光に近い波長を含んでいるため、体内時計が「まだ昼だ」と勘違いしてしまうから。
避難所生活では、慣れない環境やストレスで誰もが睡眠に苦労しています。そこに白色の強い光が加わると、
- なかなか寝付けない
- 眠りが浅くなる
- 疲れが取れない
という悪循環に陥りやすくなります。特に高齢者や小さなお子さんへの影響は深刻です。
プライバシー問題を深刻化させる
避難所では、着替えや授乳、体調不良時のケアなど、他人に見られたくない場面がたくさんあります。
強い光は、そうしたプライバシーを守りたい場面を丸見えにしてしまうリスクがあります。段ボールの仕切りやブルーシートで作った簡易的な目隠しも、隣で明るいランタンを点けられたら意味がなくなってしまいます。
「自分のスペースを照らしているだけ」と思っていても、その光は確実に周囲に届いているのです。
避難所に適したランタンの3つの条件

では、避難所で本当に役立つランタンとはどんなものでしょうか?キャンプ経験者だからこそ押さえておきたい3つの条件を紹介します。
条件1:無段階調光ができる
これが最も重要なポイントです。
「強・中・弱」の3段階切り替えではなく、自分で好きな明るさに細かく調整できる「無段階調光」機能が必須。避難所では「ちょっとだけ手元を照らしたい」という場面が多く、段階式では「弱」でも明るすぎることがあります。
ダイヤルやボタン長押しで0〜100%まで自由に調整できるタイプを選びましょう。
条件2:暖色(電球色)の光を選べる
白色光ではなく、オレンジがかった「暖色」「電球色」の光を選べることが大切です。
暖色光には以下のメリットがあります。
- 眩しさを感じにくい
- リラックス効果があり、睡眠を妨げにくい
- 光が柔らかく、周囲への影響が少ない
- 心理的に落ち着く色温度
できれば「色温度切り替え」機能があるものがベスト。状況に応じて白色と暖色を使い分けられます。
条件3:コンパクトで吊り下げ可能
避難所では一人あたりのスペースが限られています。大きなランタンは邪魔になるだけでなく、倒してしまうリスクも。
手のひらサイズでフック付きのものを選べば、
- 荷物にならない
- 紐やカラビナで吊り下げられる
- トイレに行く時に持ち歩きやすい
- 枕元に置いても邪魔にならない
といったメリットがあります。キャンプでは「大は小を兼ねる」ことも多いですが、避難所では「小さくて十分な機能」がベストなんです。
避難所におすすめのランタン2選
上記の条件を満たす、避難所での使用に最適なランタンを厳選して紹介します。
Goal Zero Lighthouse Micro Flash
キャンパーの間で「最強のサブランタン」として絶大な人気を誇るGoal Zero。実は避難所用としても理想的なスペックを持っています。
避難所向けポイント
- 最大150ルーメン、最小は手元をほんのり照らす程度まで無段階調光
- 暖色系の落ち着いた光
- 重さわずか68g、高さ9.3cmの超コンパクト設計
- 折りたたみ式フックで吊り下げ可能
- USB充電式で乾電池不要
- 懐中電灯モード搭載でトイレ移動にも便利
注意点
- 人気商品のため品薄になりやすい
- USB充電のみなので、モバイルバッテリーの準備が必要
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パナソニック 乾電池エボルタNEO付き LEDランタン(BF-AL05N)
「充電式は不安…」という方には、乾電池式のこちらがおすすめ。パナソニックの安心感と、シンプルな使い勝手が魅力です。
避難所向けポイント
- 単3形乾電池3本で約70時間点灯(エボルタNEO使用時)
- 電球色のやさしい光
- 調光機能付き(強・弱の2段階+常夜灯モード)
- 軽量で持ち運びやすいサイズ
- どこでも手に入る乾電池式の安心感
- 国内メーカーの品質と信頼性
注意点
- 調光は段階式なので、Goal Zeroほど細かい調整はできない
- 乾電池のストックが必要
商品リンク
キャンパーの知恵!身近なもので明るさを抑える裏技

「でも、すでに持っているランタンが明るすぎる場合はどうすれば…?」
そんな時こそ、キャンパーの知恵の見せどころ。身近なもので光をコントロールするテクニックを紹介します。
裏技1:レジ袋やビニール袋を被せて光を拡散
最も手軽で効果的な方法です。
白いレジ袋や半透明のビニール袋をランタンに被せるだけで、光が柔らかく拡散されます。直接目に入る眩しさが大幅に軽減され、周囲への光漏れも抑えられます。
ポイント
- LEDランタンならほとんど発熱しないので袋が溶ける心配なし
- 袋を二重にするとさらにマイルドに
- 色付きの袋を使えば、疑似的に暖色に近づけることも
※ただし、発熱するタイプのランタン(ガスランタン・オイルランタン・一部の高出力LED)には絶対に使用しないでください。
裏技2:壁や天井を照らす「間接照明」テクニック
キャンプでテント内を照らす時にも使うテクニックですが、ランタンを直接見える位置に置かず、壁や天井に向けて光を反射させる方法です。
- 段ボールの仕切りがあれば、その壁面に向けてランタンを置く
- 光が反射して柔らかくなり、直接光より眩しさが大幅ダウン
- 空間全体がほんのり明るくなる効果も
これはキャンプで培った「光の使い方」の知識が活きる場面ですね。
裏技3:タオルやハンカチで「シェード」を作る
ランタンの一部をタオルやハンカチで覆って、光が出る方向を限定する方法です。
自分の手元だけを照らしたい時に有効で、隣の人の方向には光が漏れないようにコントロールできます。クリップや洗濯バサミがあると固定しやすいです。
まとめ:キャンパーだからこそできる「光の配慮」
キャンプギアを防災用に転用するのは素晴らしい備えです。でも、キャンプ場と避難所は「別世界」だということを忘れないでください。
今日からできる避難所ランタン対策
- 防災バッグのランタンを見直す(無段階調光・暖色・コンパクト)
- 「明るすぎない」ことを最優先に選ぶ
- レジ袋やビニール袋も一緒に入れておく
- 間接照明テクニックを覚えておく
キャンプ経験者は、暗闘の中でも落ち着いて行動できる「光の扱い方」を知っています。その知識を活かして、避難所でも周囲に配慮できる存在になりましょう。
「お互い様」の精神で、いざという時に「あの人がいてくれてよかった」と思われるキャンパーでありたいですね。



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