【2026年版】「もしも」に備える車中泊避難|防災セットに追加すべきキャンプギア5選と「死なない」ための就寝ルール

alt="災害時の車中泊避難を解説するアイキャッチ画像。車内で安全に眠るための準備と防災キャンプギアのイメージ" キャンプ

「避難所に行きたくない」「ペットがいるから」「プライバシーを確保したい」——。そんな理由から、災害時の「車中泊避難」を検討している方が増えています。

2016年の熊本地震、2024年の能登半島地震でも多くの方が車中泊を選択しました。しかし、正しい知識と準備がなければ、エコノミークラス症候群や一酸化炭素中毒で命を落とす危険があります。

この記事では、15年以上のキャンプ経験を持つ筆者が、「準備することで安心できる」車中泊避難のコツと、防災セットに追加すべきキャンプギア5選をご紹介します。

目次

  1. なぜ今、車中泊避難が注目されているのか
  2. 車中泊避難で「死なない」ための3大ルール
  3. 防災セットに追加すべきキャンプギア5選
  4. 「死なない」ための就寝ルール【実践編】
  5. 車中泊避難チェックリスト
  6. まとめ

なぜ今、車中泊避難が注目されているのか

近年の大規模災害では、車中泊避難を選択する被災者が増加しています。その背景には、以下のような理由があります。

車中泊避難を選ぶ4つの理由

  • プライバシーの確保:避難所では着替えや授乳、就寝時のプライバシー確保が困難
  • ペット同伴が可能:多くの避難所ではペット同伴NGのため
  • 感染症対策:密集を避けられる
  • 自宅近くに留まれる:自宅の様子を確認しやすい

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キャンプギアは「フェーズフリー」の考え方で選ぶと、普段のアウトドアでも災害時にも活躍します。詳しくはフェーズフリーな防災ギアの選び方をご覧ください。

しかし、車中泊避難には命に関わる重大なリスクも存在します。次の章で詳しく解説します。

車中泊避難で「死なない」ための3大ルール

車中泊避難では、主に3つの命に関わるリスクを理解し、対策を講じることが重要です。

alt="車中泊避難の3大リスク(エコノミークラス症候群・一酸化炭素中毒・防犯)を示す解説イメージ"

ルール①:エコノミークラス症候群を防ぐ

⚠️ 要注意

エコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)は、長時間同じ姿勢でいることで足の静脈に血栓ができ、それが肺に詰まって最悪の場合、死亡する危険な症状です。2016年の熊本地震では、車中泊が原因とみられるエコノミークラス症候群が多発しました。

【予防の3原則】

対策具体的な方法頻度
水分補給1〜2時間おきにコップ1杯程度の水を飲む
(アルコール・カフェインは避ける)
こまめに
体を動かす車外に出て歩く、足首の曲げ伸ばし、ふくらはぎのマッサージ1時間に1回
足を水平に座ったまま寝ない。足を下げた状態で長時間過ごさない就寝時は必須

💡 キャンパーの知恵

キャンプでは当たり前に使う「インフレーターマット」があれば、車内でもフラットな姿勢で眠れます。これが命を守る最重要アイテムです。

ルール②:一酸化炭素中毒を絶対に避ける

⚠️ 最重要

一酸化炭素中毒は、無色・無臭のため気づかないうちに意識を失い、死亡する極めて危険な症状です。JAFの実験では、排気口周りに雪が積もった状態でエンジンをかけ続けると、16分後には危険レベルの400ppm、22分後には意識を失う1,000ppmに達することが確認されています。

【絶対に守るべきルール】

  • エンジンは必ず停止して就寝する(暖房・冷房のためのアイドリングは厳禁)
  • 積雪時は特に注意:マフラーが雪で塞がれると一気に危険レベルに
  • 車内での火器使用は原則禁止:ガスストーブ、カセットコンロなど燃焼系暖房は絶対NG
  • 一酸化炭素チェッカーを必ず携帯:万が一に備えた早期警報が命を救う
  • 風通しの良い場所に駐車:他車の排気ガスにも注意
alt="車中泊避難で一酸化炭素中毒を防ぐための注意喚起イメージ。換気・エンジン停止・COチェッカーの重要性"

ルール③:防犯対策を怠らない

車中泊避難では、防犯面のリスクも見落とせません。特に一人での車中泊や、女性は注意が必要です。

【基本の防犯対策】

  • 必ず施錠して就寝する
  • 目隠し(サンシェード・カーテン)で車内を見えなくする
  • 明るい場所、人通りのある場所に駐車する
  • 貴重品は見える場所に置かない
  • 可能であれば複数台で固まって駐車する

防災セットに追加すべきキャンプギア5選

ここからは、キャンプで培った経験を活かし、車中泊避難で「命を守る」ために本当に必要なギアを5つ厳選してご紹介します。

alt="車中泊避難で命を守るためのキャンプギア5選のイメージ。マット、寝袋、電源、着圧ソックス、COチェッカー"

①【最重要】インフレーターマット/エアマット

おすすめ:モンベル キャンプパッド100

価格目安:約15,000円〜

特徴:

  • 厚さ10cmでフラットな寝心地を実現
  • 自動膨張式で準備が簡単
  • キャンプでも日常使いでも活躍

選ぶポイント:車中泊には厚さ5cm以上を推奨。座席の段差を解消し、足を水平に保てる環境を作ることがエコノミークラス症候群予防の鍵です。

コスパ重視なら:サーマレスト Zライトソル

価格目安:約7,000円〜

特徴:

  • クローズドセル(独立気泡)タイプでパンクの心配なし
  • アルミ蒸着で体温を反射し、底冷えを防ぐ
  • 広げるだけですぐに使える

「座席に座ったまま眠るのは絶対NG。マットがあるだけで、車中泊の安全性は劇的に向上します」

alt="車中泊避難でフラットに眠るためのインフレーターマット(エアマット)のイメージ。段差を減らし血栓リスクを下げる"

②寝袋(シュラフ)

おすすめ:モンベル ダウンハガー800 #3

価格目安:約35,000円〜

特徴:

  • 快適温度:4℃〜 / 使用可能温度:-1℃〜
  • 軽量・コンパクトで収納場所を取らない
  • ストレッチ性があり寝返りがしやすい

💡 選び方のコツ

災害はいつ起こるかわかりません。3シーズン対応(春・秋・冬)のシュラフを選んでおくと、真夏以外のほとんどの季節に対応できます。化繊タイプは洗濯が楽で、ダウンタイプは軽量・コンパクトという特徴があります。

③ポータブル電源

おすすめ:Jackery ポータブル電源 1000 New

価格目安:約140,000円(セール時は大幅割引あり)

特徴:

  • 容量1,070Wh:スマホ充電約60回分
  • リン酸鉄リチウムイオン電池採用で長寿命・高安全性
  • 約60分でフル充電の急速充電対応
  • ソーラーパネル対応で長期停電にも対応可能

もう一つの選択肢:EcoFlow DELTA 2

価格目安:約120,000円〜

特徴:

  • 容量1,024Wh、15出力ポート搭載
  • X-Boost機能で定格以上の家電も使用可能
  • アプリ連携で遠隔操作が可能

⚠️ 重要

ポータブル電源があれば、エンジンをかけずに電気毛布や扇風機が使えます。これにより一酸化炭素中毒のリスクを大幅に下げられます。車中泊避難で最も効果的な安全対策の一つです。

容量の目安使用可能機器(目安)想定される避難期間
300Wh程度スマホ充電、LEDランタン1〜2日
600〜800Wh上記+電気毛布、小型扇風機2〜3日
1,000Wh以上上記+ポータブル冷蔵庫、IHクッキングヒーター3日以上(推奨)

④着圧ソックス(弾性ストッキング)

おすすめ:医療用または高着圧タイプ

価格目安:約1,500円〜3,000円

特徴:

  • 足首から段階的に圧力をかけ、血流を促進
  • エコノミークラス症候群の予防に効果的
  • 日常使い(デスクワーク・長時間移動)にも活用可能

💡 マツダ・トヨタも推奨

マツダの車中泊オプションセットには着圧ソックスが含まれており、トヨタの防災サイトでもエコノミークラス症候群対策として推奨されています。かさばらず安価なので、車のダッシュボードに常備しておきましょう。

⑤一酸化炭素チェッカー

おすすめ:キャンプ用ポータブルCOチェッカー

価格目安:約2,000円〜5,000円

特徴:

  • 一酸化炭素濃度を常時モニタリング
  • 危険レベルに達するとアラームで警告
  • 電池式でどこでも使用可能

⚠️ 命を守る最後の砦

一酸化炭素は無色・無臭で、人間の感覚では検知できません。万が一、周囲の車の排気ガスが流れ込んできた場合など、異変を早期に検知するためにCOチェッカーは必須です。

「死なない」ための就寝ルール【実践編】

ここからは、実際に車中泊避難をする際の具体的な就寝手順をステップバイステップで解説します。

STEP 1:駐車場所を選ぶ

  • 風通しの良い開けた場所を選ぶ
  • 他車のアイドリング排気が来ない位置を確認
  • 人通りがあり、明るい場所が理想
  • 傾斜がなく平坦な場所に駐車

STEP 2:就寝スペースを作る

  1. 後部座席をフラットに倒す
  2. 座席の段差や隙間をタオル・クッションで埋める
  3. インフレーターマットを広げる(自動膨張式なら数分で完了)
  4. 寝袋を広げる
alt="車内で就寝スペースを作る手順のイメージ。座席を倒し段差を埋めてマットと寝袋で水平に眠る"

STEP 3:安全確認をする

  • エンジンを完全に停止
  • 一酸化炭素チェッカーの電源をON
  • 全ドアの施錠を確認
  • サンシェードやカーテンで目隠し
  • 枕元に水分を用意(夜間の水分補給用)

STEP 4:正しい姿勢で眠る

⚠️ 絶対にやってはいけない寝方

  • ❌ 座席に座ったままの就寝(エコノミークラス症候群の最大リスク)
  • ❌ 足を組んでの就寝
  • ❌ ベルトやきつい衣類での就寝

✅ 正しい寝方

  • 体を水平に保つ(マット使用)
  • ✅ 足元にクッションや荷物を置いて足を少し高くするのも効果的
  • ゆったりした衣類で血流を妨げない
  • ✅ 着圧ソックスを着用

STEP 5:夜間・起床時の行動

  • 夜間もこまめに水分補給(枕元のペットボトル)
  • 起床後、急に立ち上がらず、まず足首の運動を行う
  • 車外に出て軽い歩行・ストレッチをする
  • ふくらはぎに痛みや腫れがないか確認

車中泊避難チェックリスト

最後に、車に常備しておくべきアイテムをチェックリストにまとめました。印刷して車のダッシュボードに入れておくことをおすすめします。

【必須アイテム】

アイテム目的優先度
インフレーターマットエコノミークラス症候群予防★★★
寝袋保温・快眠★★★
ポータブル電源電源確保・エンジン停止での温度調整★★★
着圧ソックス血流促進★★★
一酸化炭素チェッカーCO中毒の早期発見★★★
飲料水(2L以上)水分補給★★★
携帯トイレ水分補給を我慢しないため★★☆
サンシェード/カーテン目隠し・断熱★★☆
LEDランタン照明確保★★☆
段差解消クッションフラットな就寝スペース作り★★☆

まとめ

この記事のポイント

  1. 車中泊避難で命を落とす主な原因は「エコノミークラス症候群」と「一酸化炭素中毒」
  2. 座ったまま寝るのは絶対NG→インフレーターマットでフラットな就寝環境を作る
  3. エンジンは必ず停止して就寝する→ポータブル電源があれば温度調整も可能
  4. 水分補給・体を動かす・着圧ソックスでエコノミークラス症候群を予防
  5. 一酸化炭素チェッカーは命を守る最後の砦→必ず携帯する

災害は「いつか」ではなく「いつ起きてもおかしくない」もの。しかし、正しい知識と適切な準備があれば、車中泊避難は安全な選択肢になります。

この記事でご紹介したキャンプギアは、災害時だけでなく普段のアウトドアライフでも大活躍するものばかり。「フェーズフリー」の考え方で、日常と非常時の垣根をなくす防災を始めてみませんか?

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※本記事の情報は2026年1月時点のものです。商品の価格・仕様は変更される場合があります。
※医療に関する情報は一般的な内容であり、個別の症状については医療機関にご相談ください。
※本記事内の参考情報:厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」、JAF「雪で埋まった場合の一酸化炭素中毒の危険性」、トヨタ自動車防災サイト

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