
「春だし、そこまで寒くないでしょ」
——2025年4月下旬、ARABAKI ROCK FEST.での私の甘い考えは、会場に着いた瞬間に打ち砕かれました。
当日の仙台市の気温データを見ると、日中は最高気温20℃近くまで上がったものの、夕方17時を過ぎると急激に気温が下降。19時には12℃、21時には8℃まで下がりました。
寒暖差なんと約15℃。私はTシャツにパーカーという軽装で参加してしまい、夜のヘッドライナーを観る頃には歯がガチガチと鳴り、手足の感覚がなくなりかけていました。
その後、友人からダウンジャケットを借りてなんとか最後まで楽しめましたが、翌日は風邪の症状で寝込むことに…。この失敗をきっかけに、私は春フェスの装備について本気で研究し始めました。

春フェスの3大リスクを知っておこう
- 寒暖差リスク:日中と夜間で10〜15℃の気温差が発生することも。特に4月の東北開催フェスや山間部は要注意
- 突然の雨リスク:春は天候が変わりやすく、にわか雨が多い季節。過去のARABAKIでも約40%の確率で雨に見舞われています
- 強風リスク:海沿いや高原の会場では、体感温度が5℃以上下がることも。防風対策が必須です
この記事では、15年以上のフェス参加経験を活かし、春フェスを快適に楽しむための服装選びと持ち物を徹底解説します。具体的な商品紹介から、フェス別の装備ポイントまで網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。
春フェスの基礎知識|気候データと主要フェス比較
4月・5月・6月の気候の違いを理解する
「春フェス」と一括りにしても、4月と6月では気候がまったく異なります。以下は、過去3年間の主要フェス開催地における気象データをまとめたものです。
| 月 | 日中気温 | 夜間気温 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 4月(東北) | 15〜22℃ | 5〜12℃ | 防寒必須・寒暖差大 |
| 5月(関東) | 20〜28℃ | 14〜18℃ | UV対策開始・雨対策 |
| 6月(梅雨期) | 22〜30℃ | 18〜22℃ | 高湿度・速乾性重視 |
※気象庁過去データより作成。年によって変動があります
主要春フェスの開催時期・場所・特徴比較

| フェス名 | 時期 | 会場タイプ | 装備ポイント |
|---|---|---|---|
| ARABAKI ROCK FEST. | 4月下旬 | 野外・山間部 | 防寒必須・ダウン持参推奨 |
| VIVA LA ROCK | 5月GW | 屋内アリーナ | 軽装OK・薄手の羽織り1枚 |
| JAPAN JAM | 5月GW | 野外・海沿い | 防風対策・UV対策必須 |
| METROCK | 5月中旬 | 野外・公園 | 日焼け対策・雨具持参 |
| FUJI ROCK(準備期間) | 7月下旬 | 野外・山岳 | 本格レインウェア・防寒具 |
「春だから軽装でOK」は危険という意識を持つことが大切です。特に4月のARABAKIや、5月でも夜遅くまで楽しむ野外フェスでは、冬フェスに近い装備が必要になることもあります。
失敗しない服装選び7つの基準
商品を紹介する前に、まず「どんな視点でアイテムを選べばいいのか」を明確にしておきましょう。以下の7つの基準を押さえておけば、自分に合ったアイテムを選びやすくなります。
基準1:レイヤリング前提で考える(3層構造)
春フェスの服装は「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウター」の3層構造が基本です。気温変化に応じて脱ぎ着できるよう、重ね着を前提に選びましょう。1枚で済ませようとすると、暑すぎたり寒すぎたりする失敗パターンに陥りがちです。
基準2:速乾性を重視する(綿NGの理由)
フェスでは踊って汗をかいたり、急な雨に降られたりします。綿素材は乾きにくく、濡れたままだと体温が奪われて低体温症のリスクが高まります。ポリエステルやナイロンなどの化繊素材、またはメリノウールがおすすめです。
基準3:防風・防水性能を確認する
風を通すアウターでは、体感温度が5℃以上下がることもあります。最低限の防風性があるウィンドブレーカーを1枚持っておくと安心。雨対策としては、耐水圧10,000mm以上のレインウェアを選びましょう。
基準4:収納性を考える(リュックに入るか)
日中は暑くてアウターを脱ぐことも多いです。パッカブル仕様(小さくたためる)のアウターを選べば、リュックに入れて持ち歩けます。フェス中は両手を空けておきたいので、収納性は重要なポイントです。
基準5:動きやすさを最優先に
フェスでは何時間も立ちっぱなし、歩きっぱなしになります。また、好きなアーティストの曲で踊りたくなることも。ストレッチ性のある素材や、ゆとりのあるシルエットを選びましょう。タイトすぎるボトムスは汗で張り付いて不快になることも。
基準6:UVカット機能をチェック
春の紫外線は意外と強く、5月には真夏並みのUV指数になることも。帽子やサングラスはもちろん、UPF50+のアームカバーやラッシュガードを取り入れると、日焼けを防ぎつつ暑さ対策もできます。
基準7:予算配分の考え方
すべてを高級ブランドで揃える必要はありません。私がおすすめする予算配分は以下の通りです:
- 最優先投資:シューズとアウター(疲労と寒さに直結するため)
- コスパ重視でOK:ベースレイヤー(ユニクロやワークマンでも十分な機能性)
- 手持ちで代用:ボトムス(動きやすければ手持ちのパンツでOK)
春フェス服装の正解コーデ|厳選アイテム紹介
ここからは、上記の7つの基準に基づいて厳選したおすすめアイテムを紹介します。各カテゴリ3〜5アイテムに絞り、メリットとデメリットを正直に記載しています。
ベースレイヤー|肌に直接着る速乾インナー3選
1. ユニクロ エアリズム パフォーマンスサポートT
価格:約1,990円|速乾性と消臭機能を備えたコスパ最強のベースレイヤー。適度な着圧で体をサポートしてくれます。
◎ メリット
- 圧倒的なコストパフォーマンス
- 全国のユニクロで入手しやすい
- カラーバリエーションが豊富
△ デメリット
- 本格アウトドアブランドより速乾性はやや劣る
- 縫製は価格相応
2. モンベル ジオライン L.W. Tシャツ
価格:約3,850円|日本のアウトドアブランドが開発した高機能インナー。制菌加工で汗のにおいを抑え、春フェスの長時間着用でも快適。
◎ メリット
- 優れた速乾性(汗冷えしにくい)
- 薄手で重ね着しやすい
- 制菌防臭加工で連日着用もOK
△ デメリット
- デザインがシンプルすぎる
- ユニクロの約2倍の価格
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3. ワークマン MOVE ACTIVE 長袖Tシャツ
価格:約980円|驚異的な低価格ながら、吸汗速乾・UVカット機能を備えた実力派。腕まで覆えるため日焼け対策にも有効。
◎ メリット
- 1,000円以下の驚異的コスパ
- UPF50+で日焼け対策も可能
- ストレッチ素材で動きやすい
△ デメリット
- 店舗が限られる地域もある
- サイズ感がやや大きめ
ミドルレイヤー|体温調節の要となる中間着3選
1. ユニクロ ウルトラライトダウン コンパクトジャケット
価格:約6,990円|軽量コンパクトで持ち運びに便利。4月の寒い夜間に羽織れば、一気に温かくなります。パッカブル仕様なのでリュックに常備しておくと安心。
◎ メリット
- 驚くほど軽量(約200g)
- 収納袋付きでコンパクト
- インナーダウンとしても使える
△ デメリット
- 防水性はないので雨には弱い
- 真夏には暑すぎる
2. パタゴニア R1エア・フルジップ・フーディ
価格:約19,800円|通気性と保温性を両立した高機能フリース。汗をかいてもムレにくく、行動中も快適。長く使える耐久性も魅力。
◎ メリット
- 優れた通気性と保温性のバランス
- フード付きで首元も温かい
- 長期間使える耐久性
△ デメリット
- 価格が高め
- デザインがアウトドア寄り
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3. ノースフェイス マウンテンバーサマイクロジャケット
価格:約14,300円|定番人気のフリースジャケット。街着としても使えるデザイン性と、アウトドア由来の機能性を両立。
◎ メリット
- 普段使いもできるデザイン
- 軽量で動きやすい
- サイズ展開が豊富
△ デメリット
- 人気商品のため被りやすい
- 単体では風を通す
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アウター|防風・防水の最終防衛ライン4選

1. ノースフェイス ベンチャージャケット
価格:約16,500円|軽量レインジャケットの定番。耐水圧・透湿性のバランスが良く、春フェスでの急な雨にも対応できます。
◎ メリット
- 軽量(約260g)で持ち運びやすい
- シンプルなデザインで着回しやすい
- パッカブル仕様
△ デメリット
- 本格的な大雨には物足りない
- 防寒性は低い(レイヤリング必須)
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2. モンベル ストームクルーザージャケット
価格:約25,300円|GORE-TEX採用の本格レインウェア。フジロックなど山岳フェスにも対応できるスペック。長時間の雨でも安心の防水性能。
◎ メリット
- GORE-TEXの信頼性
- 本格的な雨にも耐える防水性
- 登山にも使える汎用性
△ デメリット
- 価格が高め
- カジュアルさには欠ける
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3. ワークマン AEGIS(イージス)防水防寒ジャケット
価格:約4,900円|驚異的なコストパフォーマンスで話題のワークマンの人気商品。耐水圧10,000mmで春フェスの雨には十分対応。
◎ メリット
- 5,000円以下で買える驚異のコスパ
- 防水・防寒のダブル機能
- 4月の寒いフェスでも使える保温性
△ デメリット
- デザインがワーク寄り
- 透湿性はブランド品に劣る
4. コロンビア ヘイゼンジャケット
価格:約12,100円|オムニシールド撥水加工を施した軽量ジャケット。カジュアルなデザインで普段使いもOK。
◎ メリット
- 街着としても使えるデザイン
- カラーバリエーションが豊富
- 価格と機能のバランスが良い
△ デメリット
- 完全防水ではない(撥水レベル)
- 長時間の雨には向かない
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▶ 関連記事:冬フェスで本当に役立つ防寒インナーの選び方
ボトムス・シューズ|長時間の立ち・歩きを支える
ボトムス おすすめ3選
1. ユニクロ ウルトラストレッチアクティブジョガーパンツ(約3,990円):ストレッチ性抜群で動きやすく、速乾素材で汗をかいても快適。
2. グラミチ ニューナローパンツ(約14,300円):クライミングパンツの名門ブランド。180度開脚も可能な動きやすさと、おしゃれなシルエットを両立。
3. ワークマン クライミングパンツ(約1,900円):グラミチの半額以下で類似の機能を実現。撥水加工で多少の雨にも対応。
シューズ おすすめ3選
1. メレル モアブ3(約16,500円):トレイルランニングでも使われる軽量ハイキングシューズ。グリップ力と快適性のバランスが秀逸。防水モデルあり。
2. キーン ジャスパー(約14,300円):アウトドアシューズとスニーカーを融合させたデザイン。フェス映えする見た目と履き心地の両立。
3. 日本野鳥の会 バードウォッチング長靴(約5,830円):フジロッカー御用達の軽量長靴。折りたためるので持ち運びにも便利。雨フェスには必携。
▶ 関連記事:春フェス・キャンプに最適なアウトドアシューズ完全ガイド
必須持ち物チェックリスト|失敗しないための厳選アイテム
寒暖差対策グッズ4選
1. 貼るカイロ ミニサイズ(10個入り約300円):夜間の冷え込みに備えて、腰や背中に貼れるタイプを。かさばらないミニサイズがおすすめ。
2. ユニクロ ウルトラライトダウン(約6,990円):ミドルレイヤーでも紹介したが、持ち物としても必携。コンパクトにたためてリュックに常備できる。
3. ネックウォーマー/バフ(約1,500〜3,000円):首元を温めるだけで体感温度が大きく変わる。バフ(チューブ型)なら帽子やヘアバンド代わりにも。
4. コンパクトブランケット(約2,000円):休憩時に羽織ったり、座る時の敷物代わりにも。フリース素材で軽量なものを選ぼう。
雨対策グッズ3選
1. ポンチョ型レインウェア(約2,000〜5,000円):リュックごと覆えるポンチョタイプが便利。KiUやmont-bellのものがおすすめ。
2. 防水バッグ/ドライバッグ(約1,500円):スマホや財布など貴重品を守る。5Lサイズがあれば着替えも入る。
3. 速乾タオル(約1,000〜2,000円):マイクロファイバー製で絞ればすぐ乾く。汗拭きと雨拭き兼用で。
▶ 関連記事:雨の日フェス必携グッズ10選|濡れずに快適に楽しむための最強アイテムまとめ
その他必須アイテム
- モバイルバッテリー(10,000mAh以上推奨)
- 日焼け止め(SPF50+/PA++++)
- 帽子・サングラス
- 小型リュック/サコッシュ
- 現金・小銭入れ
- 保険証のコピー
- 塩分タブレット/飴
▶ 関連記事:フェス初心者が当日困らないための持ち物チェックリスト
主要春フェス別・推奨装備
FUJI ROCK FESTIVAL(7月だが準備は春から)

フジロックは7月開催ですが、会場の苗場スキー場は標高約900mの山岳エリア。春から装備を揃え始めることをおすすめします。
必須装備の優先順位:
- 本格レインウェア(GORE-TEX推奨)
- 長靴または防水シューズ
- フリースなどの防寒ミドルレイヤー
- ヘッドライト(夜間移動用)
ARABAKI ROCK FEST.
4月下旬の東北開催という条件から、春フェスの中では最も防寒対策が必要なフェスです。2023年は日中20℃・夜間8℃という寒暖差を記録。
- インナーダウン必携
- 厚手のフリース推奨
- カイロ複数持参
- キャンプ泊なら冬用シュラフを
▶ 関連記事:ARABAKI ROCK FEST.26の準備完全ガイド|寒さ対策・持ち物・キャンプの注意点
VIVA LA ROCK・JAPAN JAM等
VIVA LA ROCK:さいたまスーパーアリーナ開催の屋内フェス(2026年は野外開催予定)。空調が効いているため、薄手の羽織りがあれば十分。動きやすさ重視で。
JAPAN JAM:千葉・蘇我の海沿い開催。5月とはいえ風が強く、体感温度は下がりやすい。防風ジャケット必携。UV対策も忘れずに。
当日の動き方のコツ|服装調整と荷物管理
時間帯別の服装調整

- 午前(〜12時):まだ涼しいことが多い。ミドルレイヤーを羽織っておく
- 午後(12〜17時):気温が上がるピーク。ベースレイヤー1枚で過ごせることも
- 夕方以降(17時〜):急激に冷え込み始める。脱いだアウターを再び着用
- 夜間(20時〜):最も冷える時間帯。防寒フル装備で臨む
荷物の預け方
多くのフェスではクロークが用意されています。大きな荷物は預けて、サコッシュやボディバッグで身軽に楽しみましょう。ただし、防寒着は預けずに持ち歩くこと。夕方以降にクロークまで取りに戻るのは面倒ですし、混雑することも多いです。
緊急時の対応
- 寒くなりすぎた場合:無理せず暖かい場所(テント、休憩エリア)へ。温かい飲み物で体を温める
- 急な雨の場合:まずはスマホと財布を防水バッグへ。濡れた体は体温を奪うので、早めにレインウェアを着用
- 体調不良の場合:本部テントや救護所の位置を事前に確認。無理は禁物
まとめ|春フェス成功の3大ポイント

💬全員笑顔のこの感じなんか怖い。。
- レイヤリングで寒暖差に対応:ベース・ミドル・アウターの3層構造で、こまめに調節
- 雨対策は必須:春は天気が変わりやすい。レインウェアと防水バッグは必携
- フェス別の特性を理解:ARABAKIとVIVA LA ROCKでは必要な装備がまったく異なる
準備開始の推奨時期:フェスの2〜3週間前から。人気アイテムは売り切れることもあるため、余裕を持って揃えましょう。特にフジロックの装備は春のうちから集め始めることをおすすめします。
この記事が、あなたの春フェスを最高の体験にする助けになれば幸いです。準備を万全にして、思い切り音楽を楽しんでください!



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